ロードインデックス(耐荷重指数)と耐荷重
インチアップやインチダウンをする時の注意点として、タイヤの外径を標準で装着されているタイヤの外径にあわせること・車に干渉しないようにすることに加えもうひとつとても重要なことがあります。
それは、純正タイヤのロードインデックス(荷重指数)で示された耐荷重(kg)にあわせるということです。
当サイトでは、ピックアップしたメーカー・車種ごとの各サイズと価格を紹介していますのでこちらも参考にしてみてください。
メーカー車種別スタッドレスタイヤサイズと価格一覧
ロードインデックス(荷重指数)とは
ロードインデックスとは何を表しているものでしょう。
タイヤの側面を見ると上のような表記がされています。それぞれの数値が表しているものは以下です。
- 195 タイヤの横幅
- 60 扁平率
- R ラジアル構造であるという意味です
- 14 リム径(インチ表示)
- 86 ロードインデックス(荷重指数)
- H 速度記号
この中で『86』がロードインデックス(荷重指数)を表しています。
ロードインデックスと空気圧と耐荷重
では、このロードインデックスとは何でしょう。それは、『ある一定条件下でこのタイヤ1本が支えることが出来る耐荷重(kg)』の範囲を表しています。
ちなみに上記の『86』という数字はランクを表す数値で定量的な意味はありません。
上で範囲と書きましたが、同じ『86』ロードインデックスのタイヤでも充填される空気圧によってその耐荷重は変わってきます。
充填する空気圧が高くなれば同じロードインデックスでも耐荷重は高くなりますが、そのロードインデックス毎に上限値があります。
下表(ロードインデックス表₋一部抜粋)をみてください。縦軸がロードインデックス、横軸が空気圧で、中にプロットされている数値が耐荷重を表しています。
ある車種で装着されているタイヤのロードインデックス表示が『86』だとして、設定空気圧が200kPaの場合、耐荷重は475kgとなります。(更に空気圧を240kPaまで上げればこのタイヤは最大530kgまでは耐えることができます。)
そして、インチアップダウンをする際、標準で装着されているタイヤのロードインデックスと空気圧の組み合わせで決まる耐荷重475kgが維持できるタイヤを選ぶ必要があります。
例えば、インチダウンで選んだタイヤのロードインデックスが84だった場合、耐荷重475kgを保つためには空気圧を220kPaにあげる必要があります。
同じロードインデックスでも規格が異なると必要な充填空気圧は変わる
もう一つ、気を付けないといけないことがあります。
それは、ロードインデックスにはスタンダード規格とエクストラロード/レインフォーズド規格があることです。
エクストラロード/レインフォーズド規格のタイヤは、タイヤの内部構造を強化することでスタンダード規格に比べ高い空気圧を充填することができるタイヤのことです。(スタンダード規格のタイヤで最大250kPaの設定になっているのに対して、エクストラロード規格のタイヤは290kPaまで設定されていたりします。)
インチダウンでエクストラロードタイヤを選ぶことはあまりありませんが、インチアップタイヤを選ぶ場合、このエクストラロード/レインフォーズド規格を選ぶケースが多いのですが、仮に同じロードインデックス値のタイヤを選んだとしてもエクストラロード規格のタイヤだと充填する空気圧が変わってきますので注意が必要です。
同じロードインデックスでも規格が変わると充填する空気圧が異なる
例をあげて紹介します。
下のロードインデックス表で、スタンダード規格とエクストラロード/レインフォーズド規格の表を見比べてください。
純正タイヤがロードインデックス86/空気圧200kpaの場合荷重質量は475kgです。これをインチアップし、エクストラロード/レインフォーズド規格の同じロードインデックス86のタイヤに交換したとして、同じ荷重質量475kgをキープするためには250kPa充填する必要があります。
このことを知らない方が結構多いので注意してください。
ロードインデックス表
以下に各規格別のロードインデクス表を添付しますが、正確には
ブリジストンのサイト⇒タイヤを知る(乗用車用)⇒タイヤ交換⇒空気圧別不可能力対応表
を参照ください。
同じロードインデックスのタイヤが設定されていない場合の対処法
インチアップをする時選ぶタイヤによっては純正タイヤで設定されているロードインデックスと同じものが設定されていない場合があります。
このような時、空気圧設定を高くして耐荷重をあわせることができる場合もあります。
まとめ
ロードインデックスとは、そのタイヤ1本が耐えることができる荷重範囲を表すランクのことで、充填する空気圧との組み合わせでタイヤ1本の耐荷重値が決まります。その耐荷重値は、その車の車重などに合わせてメーカーが個別に設定したものです。
インチアップをする際は、この耐荷重値を維持できるタイヤを選ぶようにします。
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